ボルダリングマットは自作できる?ウレタンスポンジの入手方法を紹介
ボルダリングを始めたけれど、マットが高くて手が出ない…そんな方は「自作」という選択肢もあります。
この記事では、ボルダリングマットの自作方法や必要な材料、メリット・デメリットを詳しく解説します。
DIYで作るか、市販品を買うか、判断材料にしてください。
ボルダリングマットは自作できる?
結論から言うと、ボルダリングマットは自作することができます。
基本的な構造は、衝撃を吸収するためのウレタンフォームと、それを覆う耐久性のあるカバーという単純な構成です。
しかし、DIYとはいえ、落下時の安全を確保するためのマットのため、しっかりとした材料選びと作り方が重要になります。
特に以下の点に注意が必要です:
- 衝撃をしっかり吸収できるか
- 耐久性のあるカバーを自分で縫製できるか
- 着地時の安定性は確保できるか
自作の難易度は、あなたのDIYスキルや使える道具、目指すクオリティによって変わってきます。
既存のマットレスやキャンプ用マットを活用する簡易的なものなら比較的簡単ですが、市販品レベルのマットを作るには相応の技術と道具が必要です。
ボルダリングマットの自作に必要な材料は?
ウレタンフォーム
ボルダリングマットの心臓部とも言えるのが衝撃吸収材です。
主に以下のような種類のウレタンフォームが使われます:
- 軟質ウレタンフォーム:柔らかくクッション性に優れ、衝撃吸収に適しています。マットの中間層や下層によく使われます。
- 半硬質ウレタンフォーム:軟質より硬く反発性が高いのが特徴で、衝撃を分散させる効果があります。
- チップウレタンフォーム:ウレタンの端材を細かく砕いて圧縮成形したもので、着地時の底付きを防ぎます。
- ポリエチレンフォーム:ウレタンフォームよりも硬く、着地側に貼り合せることで、沈み込みが少なくなり歩きやすくなります。
市販のボルダリングマットでは、これらの特性の異なる材料の内、軟質ウレタンフォーム単体で使用するのが一般的です。
ボルダーでは、軟質ウレタンフォームのソフト、ミディアム、ハードの3種類を使用しています。
それぞれの特徴や適した用途について、ご紹介します。
ソフトウレタン
ボルダリングマットに使われるウレタンの中で、価格が一番安いです。
素材は軟らかいため、着地時の衝撃を和らげたい方はおすすめです。
[密度] 16kg/m3 [硬さ] 88.2±19.6N
ミディアムウレタン
体操教室やボルダリングジムで、一般的に用いられているウレタンです。
着地の衝撃も適度に吸収し、丁度良い硬さです。
価格を抑えながらも、ウレタンの耐久性などの品質を求める方におすすめです。
[密度] 20kg/m3 [硬さ] 117.6±19.6N
ハードウレタン
硬めで底付き感や沈み込みが少ないため、マット上の歩きやすさを求める方におすすめです。
[密度] 25kg/m3 [硬さ] 156.8±19.6N
ボルダリングマットの中身を選ぶ時には、希望の硬さ、ご予算に応じて選びましょう。
カバー素材
カバーは耐久性、耐摩耗性、そして可能であれば防水性も考慮した素材を選びましょう。
- 帆布(キャンバス):厚手で丈夫な綿素材で、使い込むほどに風合いが増します。
- ターポリン:ポリエステル繊維を塩化ビニル樹脂で挟んだ防水性の高い素材です。
- ナイロン:軽量で耐久性と耐摩耗性に優れています。特に高強度の「コーデュラ」はアウトドア用品によく使われます。
カバー素材の入手先
- オンラインショップ:生地の森、nunocoto fabric、Otsukaya、ユザワヤなど
- 実店舗:ユザワヤやクラフトハートトーカイなどの手芸チェーン
カバー種類
ボルダーではボルダリングマットのカバーに帆布を使用しています。
それぞれの特徴や適した用途について、ご紹介します。
カバーは、屋内用と屋外用で2種類ございます。
[屋内用クライミングマット]
屋内用は、3号帆布を使用しており、カラーは白のみです。
屋外用に比べて価格が安いです。
[屋外用クライミングマット]
屋外用は、ポリエステル防水帆布を使用しており、防水性が高いことが特徴です。
汚れたときには水拭き等で拭き取ることができます。
カラーは赤・青・黄・緑の4色ご用意しております。
ミシンが使える方であれば、市販の布を縫い合わせて作ることも可能です。
ただし、帆布のような厚手の生地を使う場合は、家庭用ミシンでは対応できないことがあり、専用のミシンが必要です。
耐久性や仕上がりの品質を重視するなら、既製品を購入するのがおすすめです。
ボルダリングマットの自作に必要な道具
ウレタンフォームをカットする道具
- 大型カッターナイフ:刃渡りの長いカッターで、刃をこまめに交換しながら数回に分けて切るとキレイに仕上がります。
- 電熱カッター(ヒートカッター):熱でウレタンを溶かしながらカットするため切り口がキレイです。
- 電動彫刻刀:細かい部分や複雑な形状のカットに適しています。
- フォームソー:厚手のウレタンを直線的にカットするのに適しています。
- パン切り包丁:家庭にあるもので代用するなら、刃渡りの長いパン切り包丁が使えます。
カバーの縫製に必要な道具
- ミシン:厚手の生地を縫える丈夫なミシンが必要です。家庭用ミシンでも、針や糸を適切なものに交換すれば対応できる場合があります。
- 裁ちばさみ:切れ味の良いはさみで正確にカットしましょう。
- ミシン糸・針:厚手の生地に適したポリエステル製の糸と、デニム針やキャンバス針などを使いましょう。
- 測定・マーキング用具:定規、メジャー、チャコペン、マーカーなど
- 固定用具:まち針やクリップで生地を仮止めします。厚手生地にはクリップの方が扱いやすいです。
ボルダリングマットを自作するメリット
ボルダリングマットを自作する最大のメリットは、自分のニーズにぴったり合わせたカスタマイズが可能な点です。
具体的には:
- 最適なサイズで製作できる:自宅のスペースにぴったりのサイズを作れます。
- 好みのデザインにできる:カバーの素材や色を自由に選べます。
- 費用を抑えられる可能性:材料をうまく選べば市販品より安く済むことも。
- オリジナル機能の追加:シューズ拭き用マットの取り付けなど、独自の工夫ができます。
- DIYの楽しさ:手を動かして作る達成感を味わえます。
- 特殊形状への対応:自宅のクライミングウォールに合わせた形状も可能です。
ボルダリングマットは自作ではなく店頭で購入できる?
ボルダリングマットは、自作せずに店頭で購入することもできます。
クライミング用品店や一部のホームセンターなどで取り扱われています。
ただし、店頭にある種類は限られており、希望のサイズが見つからないこともあります。
自分の好みに合ったサイズやカラーを選びたい場合は、ボルダーまでお問合せください。
ボルダリングマット自作の注意点と安全性
ボルダリングマットを自作する際、最も重要なのは安全性です。
不十分なマットは怪我につながる可能性があります。以下の点に特に注意しましょう:
- 十分な厚み:最低20cm以上を目安に、予想される落下高さに対応できる厚みを確保
- 適切なウレタンの選択:多層構造で、硬さの異なるウレタンを組み合わせる
- 丈夫なカバー素材:高強度で耐摩耗性のある素材を使用する
- 頑丈な縫製:二重縫いや補強ステッチで耐久性を高める
- 着地時の安定性:折りたたみ部分の隙間や滑り止めに配慮する
- 定期的な点検:使用前に破損や劣化がないか確認する習慣をつける
ボルダリングマットには明確な安全基準がないため、自己責任において十分な安全性を確保する必要があります。
安心できるボルダリングマットの選び方を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
まとめ:自作か市販品か、あなたに合った選択を
- ボルダリングマットは自作できますが、安全性、コスト、手間を総合的に判断することが大切です。
- 特に安全面では妥協せず、高品質な材料を選ぶ必要です。
- 自作に不安がある人や、すぐに高品質なマットが欲しい人は、市販品を購入するのも良い選択肢です。
- ボルダリングマット専門店「ボルダー」では、品質と安全性にこだわったマットを多数取り揃えています。
サイズやカラーのカスタマイズにも対応していますので、お気軽にご相談ください。
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